Links-Page   7075-マシニングプロペラ

今回皆様からご質問のありました超々ジュラルミンについてご説明させていただきます。
日本で作られているパーツにはよく17S削り出しという文言が書いてあるのをご覧になっ
たことがあると思いますが「17S」と「7075」はどちらが強度があるかご存知ですか?
「17S」はジュラルミンです。「7075」は超々ジュラルミンです。こう書くとどちらが強度が
あるか貴方にもわかりますね。超々ジュラルミンは今世紀において日本が発明、開発
した金属素材としては大いに自慢して良い素材です。あの有名な零戦が超ジュラルミン
のおかげで非力なエンジンでも2倍のパワーを持っている戦闘機と戦え空中戦において
も負けなかったのは比重の小さいジュラルミンの素材で出来ていたからです。1936年
住友金属が海軍航空の要請により開発した金属です。零戦艦上戦闘機の機体の材料と
して開発使用されました。我々が今回マシニング仕上げのプロペラスクリューのA7075は
比重2.8、強度が高く引張り強585N/mm2と耐力が高い金属です。尚、合金の内容は
@マグネシュームAマンガンB亜鉛C珪素D鉄EクロムFジルコニュームGチタン
配合は各社とも秘密で詳しくはわかりませんが珪素を増やすことにより、より強度が増す
と聞いております。1円玉の素材とはまるっきり別物です。アルミは電気のかたまりという
ようにコストのかかる素材です。ドイツ車、日本車、イタリア車などの高級車のボディ、サス
ペンション、エンジンには多量のアルミ合金が使用されております。これからのエコカー材料
としてはアルミ素材が最適ではあるが高価な材料であり加工には高度な技術がいります。
これからの21世紀をになう素材であることには間違いないことです。尚、このジュラルミンと
いう名称はドイツ人のアルフレッドウイリアム氏がDorenの町で開発したのでその名前が
ついたと書かれておりました。また、皆様よくご存知の模型のレーシングエンジンにはアルミ
ニューム合金がクランクケース、ピストン、ライナー、コンロッド、バックプレートと惜しみなく
使用されております。また、我々は次世代の超々ジュラルミンが日本、アメリカ、ドイツ、
イタリアで開発されているように聞いております。まだ高価なのと模型に使用できるサイズ
の素材が手に入りにくいので今後の課題とさせていただきます。        2010-9-20